吉野家やすき家が食券制にしない理由は?券売機導入のメリット・デメリット

2019年5月10日

吉野家やすき家が食券にしない理由

吉野家が食券制にしないのは顧客と店員のコミュニケーションを大事にしているからで、すき家が食券制にしないのはそれに加えて、ファミリー客などから追加オーダーを取りやすくするためです。

券売機導入のメリットは接客の効率化・会計の安全性などがあり、販売機導入のデメリットは接客機会の減少・コストやスペースの必要性・ピーク時の機会損失などがあります。

ANSWER
むっちゃん
それでは、吉野家やすき家が食券制にしない理由や、食券制のメリット・デメリットなどについて詳しく調べてみよう。

牛丼屋の注文方法の違い

むちゃネコ
牛丼屋さんに行くとお店によって注文方法違うよね?吉野家で間違えて会計しないで店出そうになってたおじさんもいたよ。
むっちゃん
たしかにチェーンによって注文方法はバラバラだね。ために間違えてしまう気持ちもわかるよ。

ちょっとお腹が空いた時に牛丼屋って便利ですよね。牛丼を注文すればほとんど時間をかけずに提供してくれますし、値段もレストランや定食屋などより良心的ですし。

そして牛丼屋に行くと、チェーンによって注文方法が大体2通りあることに気が付きます。

店頭で置いてある券売機で食券を購入してそれを席についてから店員に渡す「食券制」のお店と、席についてメニューを見た後店員に商品を注文をするいわゆる「注文制」のお店の2つです。

牛丼屋といえば昔から吉野家が有名ですが、この吉野家は長い間「食券制」ではなく「注文制」を貫いていることで知られていますね。さらに近年力をつけてきて店舗数が業界ナンバーワンになった「すき家」も食券は導入していません。

逆に食券制を採用している牛丼屋として最初に思い浮かぶのが「松屋」でしょう。店に入ればまず一番目立つ所に券売機が置いてあり、それも年々高性能化していますね。

このように「牛丼御三家」でも採用する注文方法が違うのは興味深いですが、これにはどういった理由があるのでしょうか?

食券制のチェーン・注文制のチェーン

松屋
むっちゃん
色んな牛丼チェーンがあるけど、それぞれどのような注文方式かわかるかな?
むちゃネコ
えーと、吉野家とすき家が注文制でしょ?食券制は松屋と、なか卯もだっけ?

まずは食券制を採用している牛丼チェーンと、注文制の牛丼チェーンをまとめてみましょう。

食券制の牛丼屋

  • 松屋
  • なか卯
  • 東京チカラめし

注文制の牛丼屋

  • 吉野家
  • すき家(一部店舗券売機あり)

券売機のメリット

松屋の高性能券売機
むちゃネコ
券売機を導入するメリットってどんなのがあるの?財布の中の小銭が処理しやすいとか?
むっちゃん
まあそういう客側のメリットもなくはないけど、基本的には効率化や安全性など店側にメリットが多いのが券売機だと思うよ。

注文の効率化

食券制のメリットは沢山ありますが、まず最初に考えられるのが注文の効率化です。

客が席についた段階で、既に注文が決まっている状態なので接客をすばやく効率的に行うことが出来ます。

人手不足の昨今ですから人員の効率化で最小限の接客で回せるのは大きいメリットです。

また松屋などによく行く方はお気づきかもしれませんが、券売機で食券を買った時点で厨房には注文が伝わる仕組みになっているので、より早く商品を提供できます。

食券を買うのは客なので、店員との間に聞き間違いなども起こりませんね。

会計の安全性

さらには会計面でもメリットが有り、釣り銭を多く渡したり少なく渡したりも起こりません。

また店員が簡単に開けられるレジとは違い、券売機を開けてお金を取り出すのは難しいので安全性も高いですね。

販売データの収集

最近の券売機は液晶ディスプレイにメニューが表示されてより見やすくなっているものが増えてますね。

これにより、客の視線や思考を誘導することで、単品メニューだけじゃなくセットや付け合せなども注文させやすくなり売上が上がります。新メニューや期間限定メニューなどその時に推したい商品を全面に出すのもやりやすいです。

また、その客がどういう組み合わせでそのメニューを注文したのか、この時間帯の客はどういう嗜好を持っているのかというデータも、券売機なら集めやすくなります。

券売機のデメリット

むちゃネコ
でも券売機を導入してない牛丼屋さんもあるんだからメリットだけじゃないでしょ?
むっちゃん
そうだね。牛丼チェーンは店舗数も非常に多いし、全店に設置しようとしてもコストがかさむしね。それ以外にも結構デメリットは多いんだ。

接客機会の損失

券売機にはメリットもあればデメリットもあります。最初のデメリットは、注文時や会計時に客と店員とのやり取りが少なることです。

これは余計なやり取りを少なくして注文の効率化が図れるというメリットでもありましたが、同時にデメリットにもなります。

店員からしたら食券を買った時点で注文が分かっているので、食券を取りに行ったとしてもその客がどの席に座ったのか確認するだけの意味しかありません。「牛めし一丁!」とか厨房に掛け声を掛ける意味も実は無いわけで、どうしても店員によってはおざなりになります。

食後の会計もないので、客が出ていっても気付かない事も多いですし、中には気付いていても「ありがとうございました!」などの挨拶もしない店員もいます。

こういったやり取りが無くなると、サービスの低下となるのか、余計なやり取りをしなくていいので気が楽となるのかは難しいところですが。

設置コスト・維持費の高さ

そして券売機を置くにはどうしてもコストがかかりますね。

割と「原始的」な商品ごとにボタンがあってそれを押せば食券が出てくるタイプもありますが、最近の券売機は高性能化してタッチパネル式のディスプレイや、交通系ICカードやスマホのコードも使えたりするので、導入コストは高そうです。

故障などしたときの修理費も高くつきますし、故障時には売上は激減します。松屋などではたまに券売機が故障して、直接店員にメニューを伝える状況もありますが、店員も客も双方慣れていなくて円滑に行かないことも多いですね。

設置場所の確保

券売機を置くならそのためのスペースを確保しなければいけません。そうなると必然的に席を減らす・厨房を小さくする、またはそもそも大きい敷地面積にお店を出すという2択になります。

松屋が吉野家と比べた時に、券売機を置いているにも関わらずどちらかといえば広々としてるのは、最初からでかい箱に店舗を出すという方針があるのかもしれません。

ピーク時の行列

またお昼時や夕食時などのピーク時には、券売機の前で行列が出来たりします。そういう行列に出くわすと、じゃあ今回はいいやとなることも多いですよね?そうなると売上を上げる機会の喪失となってしまいます。

またじっくり注文メニューを考えたくても、後ろに人が並んでいるとどうしても焦りますので、客の満足度も低くなります。

追加オーダーが出にくい

そしてつまみや飲み物などの追加オーダーをどんどん頼むお客さんは単価も高く、売上からしたらありがたい存在ですが、食券制だとなかなか難しいですよね。

やはり店員に一声かけるだけなのと、券売機に並ばないと行けないのでは手間が違います。テーブル席で食べている団体客がわざわざ券売機までつまみのために足を伸ばすかは微妙なところです。

では何故吉野家・すき家は券売機を置かない?

むちゃネコ
メリットとデメリットはわかったけど、じゃあなんで吉野家とかすき家の有名な牛丼屋さんは、券売機を置かないの?
むっちゃん
まあそれぞれ会社としての方針とかターゲットとしてる客層とかもあるだろうね。
効率を考えたら導入したほうがいいとどちらの会社も考えはいるらしいけどね。

ここまで券売機導入のメリット・デメリットについて書きましたが、では何故大手の吉野家・すき家は何故食券制にしないのでしょうか?

吉野家の場合

吉野家の店舗

吉野家が大事にしているのは、顧客と店員のコミュニケーションや繋がりだと言います。

注文するときや会計の時にも、店員と客の間にはやり取りが生まれるので、お茶や水の量が減っていたり、何か客が困っていても察知しやすくなります。わざわざ直接注文したり、手渡しで会計をするのですから店員も必ず挨拶をする必要が出てきますね。

券売機を置けば効率化できるのは吉野家も十分に理解しているそうですが、やはりそういった接客やサービスを大事にしたいのでしょう。

すき家の場合

すき家

実はすき家では実験的な店舗では券売機を導入していますが、それは全体のごく僅かに過ぎません。

何故かといえば、すき家は他の牛丼チェーンと比べると、駅前などよりはちょっと外れた場所や郊外に出店している事が多いのが原因です。

こういう店舗での主なターゲットは一人のサラリーマンや学生というよりは、家族連れや複数人で来店する客になるので、券売機よりは直接店員が接客したほうが売上が上る可能性があります。

上でも少し書きましたが、追加で注文を受ける際や子供向けのおまけがついたメニューがある時なども、直接やりとりした方が互いにとって楽という場合もあります。

そういったわけですき家では、券売機を導入していないそうです。

まとめ

むっちゃん
以上、牛丼チェーン各社の券売機導入の有無や、導入のメリット・デメリット、そして何故吉野家やすき家が導入しないのか?などについてまとめてみたよ。
むちゃネコ
それぞれお店によって考え方が違うのがおもしろいね。
むっちゃん
さっきも言ったど、今は人件費もどんどん上がっているから、人員面での効率化は重要なんだ。ただでさえ牛丼業界というのは薄利多売で利益を上げなくてはならないからね。ただそれだけではない、それぞれの事情もあるんだね。
むちゃネコ
味以外にもそういう違いなんかも、飲食店とか小売店について勉強していくと気になってくるね。